スウィング・キッズ
SWING KIDS
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監督:トーマス・カーター 脚本:ジョナサン・マーク・フェルドマン 製作:マーク・ゴードン、ジョン・バード・マヌリス 製作総指揮:フランク・マーシャル、クリストファー・メレダンドリ 共同製作:ハリー・ベン 出演:ロバート・ショーン・レナード、クリスチャン・ベイル、 フランク・ウェイリー、バーバラ・ハーシー、 トゥシュカ・バーゲン、デイヴィッド・トム ケネス・ブラナー(ノー・クレジット) LD : スウィング・キッズ −引き裂かれた青春−<ワイド> Pioneer LDC 4700円(税抜) VIDEO :スウィング・キッズ DVD :スウィング・キッズ -引き裂かれた青春- ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント 予告 : Narrow Band Broad Band SOUNDTRACK : Swing Kids: Music From The Original Motion Picture Soundtrack amazon.co.jp |
1939年、ナチス独裁体制下のドイツ・ハンブルクでナチス青少年団・ヒトラー・ユーゲント(H・J)を否定し、音楽とダンスに熱中する青年達がいた。 長髪にアメリカ映画や英国紳士風の服装、そして何よりもスウィング・ジャズを愛した“スウィング・キッズ”…それが彼らだった…。 ある日、いつものようにアーヴィッド(フランク・ウェイリー)の部屋に集まりレコードを聴いていたピーター(ロバート・ショーン・レナード)達だったが、ふとした弾みにトーマス(クリスチャン・ベイル)が手を滑らせアーヴィッドのレコードに傷をつけてしまう。 口論の末部屋を出たピーターとトーマスは道すがらナチの男が没収したラジオをパン屋の女に贈るのを目撃し、アーヴィッドにやろうとラジオ強奪を図るが失敗、ピーターは逮捕されてしまう。 やがて、母の依頼を受けたゲシュタポ、クノップ(ケネス・ブラナー)の尽力で釈放されたピーターはやむ無く髪を切り H・Jに入団、トーマスもこれに従うことに…。 この作品中ケネスは“これは若い人たちの映画なので私が出ることで視点がボケてはならない”とノー・クレジットで出演。 若い才能を大切にする如何にもケネスらしいエピソードですね。 ケネスの静かでさらりとした、けれどしっかりツボを押さえた演技が青年達の若さと情熱をより一層際立たせています。 そして、その青年達を演じたロバート、クリスチャン・ベイル、フランクの演技もまた秀逸。 冒頭 『ヘンリー五世』で子役を演じたクリスチャン・ベイルが見せるダンスシーンは素晴らしく、ロングヘアにスーツでバッチリきめた麗しい姿にはよくもまぁ成長したと感心するやら、見惚れるやら…。 また 終盤決意を固めたピーターがデューク・エリントンのポスターの前でゆっくりと身支度を整え“Bei Mir Bist Du Schon”にあわせて踊るシーンは悲しいまでに美しく、声無き叫びが痛いほど切なく響いて来ます。 ロバートの後の『から騒ぎ』出演はこの作品でケネスと出会った彼が自ら願い出た結果実現したと言うエピソードも…。 抗いがたい権力の下で必死に自己を主張しつづける若者達の熱い友情とやり場の無い心の叫びを描いた感動作です。 |